歴史と神学 上巻

編著者古屋安雄、倉松 功、近藤勝彦、阿久戸光晴 編
判型A5判
ページ数618 ページ
製本上製
発行日2005年11月
ISBN978-4-915832-63-5 C3016
定価8,800円(10%税込)
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内容紹介

日本にとどまらず世界の神学,また社会倫理,教育の分野で大きな影響を与えてきている大木英夫教授の喜寿を祝う献呈論文集.大木教授の神学,思想は「正典としての聖書に基づきつつ,社会変動の歴史的動向を洞察しその上で人間と世界,また日本の現実の深層次元に肉薄する衝撃力に富んだ思想である.その内容はエネルギッシュな『政策力』となって展開されるところにその真骨頂がある」(献呈の辞).その影響を直接的に間接的に受けた内外の44 名による論文集である.

編著者プロフィール

古屋安雄 (ふるや・やすお)
1926年生まれ。東京神学大学、サンフランシスコ、プリンストン神学大学院、チュービンゲン大学で学び、Th. D., 1959年から97年まで国際基督教大学で教え、その名誉教授とICU協会名誉牧師。99年から聖学院大学大学院教授、アメリカ・ヨーロッパ文化学研究科長。大木英夫との共著『日本の神学』(1989)。

倉松 功 (くらまつ・いさお)
1928年高知県で生まれる。旧制高知高等学校(現高知大学)、旧制日本基督教神学専門学校(現東京神学大学)卒。ハイデルベルク大学神学部留学。文学博士。日本基督教団東京信濃町教会伝道師、東北学院大学教授、東北学院大学学長を経て、現在、東北学院学院長。日本ルター学会前理事長、日本基督教学会前理事長。

近藤勝彦 (こんどう・かつひこ)
東京神学大学教授。1966年、東京大学文学部卒業、1970年、東京神学大学大学院修士課程修了。1977年、テュービンゲン大学にて神学博士号を取得。日本基督教団小岩教会、ベテル教会の牧師を経て1986年より現職。聖学院大学宗教センター所長(2003年まで)、その後聖学院大学大学院特任教授を兼務。鳥居坂教会協力牧師。

阿久戸光晴 (あくど・みつはる)
1951年生まれ。一橋大学社会学部・法学部卒。住友化学工業株式会社勤務を経て、東京神学大学博士課程前期修了後、米国エモリー大学神学部大学院ほか。その傍ら聖学院大学及び聖学院アトランタ国際学校開設業務を担当。その後聖学院大学宗教主任兼教授を経て、現在、聖学院大学学長。その他、キリスト教文化学会理事長、荒川区不正防止委員会委員長代理など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

Ⅰ ラインホールド・ニーバー
R・ニーバーとW・ラウシェンブッシュ (古屋安雄)
ラインホールド・ニーバーのアイロニー概念における超越的神学的視点――ニーバーの「アメリカの神学」をめぐる予備的考察 (高橋義文)
中間時の思想――ラインホールド・ニーバーに関する一断想 (安酸敏眞)
ニーバー神学研究の重要視点――歴史的現実主義 (西谷幸介)

 ピューリタニズム
ピューリタン決疑論と契約神学――パーキンズ、エイムズ、バクスター(梅津順一)
「ウェスレーとメソジズムは長老主義である」と言われる所以――ピューリタニズム影響史の一側面、キング卿『原始教会考』を中心に(松谷好明)

 歴史と神学
アウグスティヌスの恩恵論成立に関する歴史的な考察(金子晴勇)
クザーヌス、イスラームと宗教寛容 (渡邉守道)
歴史的啓示の絞殺(近藤勝彦) ほか

 社会と倫理
G.W.ブッシュ時代の歴史的意味(有賀 貞)
「時間」についての若干の考察 (標 宣男)
医療・福祉政策における基本的研究課題 (郡司篤晃)  ほか

 海外から
Calvin on the Holy Spirit and the Christian Life (I. John Hesselink)
Warum wurde aus Joseph Kardinal Ratzinger Benedikt 16.?
  —Der neue Papst aus protestantischer Sicht (Friedrich Wilhelm Graf)
Covenant, Community, and Law
  —The Relational Social Theory of Douglas Sturm (David Oki Ahearn)   ほか