デモクラシーにおける討論の生誕:ピューリタン革命におけるパトニー討論

編著者A.D. リンゼイ 著、
大澤麦、澁谷浩 訳
判型A5判
ページ数366 ページ
製本上製
発行日1999年10月
ISBN978-4-915832-30-7 C1022
定価6,380円(10%税込)
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内容紹介

ピューリタン革命の最中の1647 年10 月28 日から3日間,国王を逮捕した革命軍が今後の方針を討議するためにパトニーで総評議会を開催した.議長はオリヴァ・クロムウェルがつとめ,新しい政治体制を主張するレヴェラーズと激しい議論を進めた.A.D. リンゼイは,ここに近代デモクラシー思想の源泉があったとする.本書は,ウドハウスの編集によるテキスト「パトニー討論」の翻訳に訳者注記と解説を付し,この討論の政治思想史における意義を解明する.

編著者プロフィール

A・D・リンゼイ (A. D. Lindsay)
アレキサンダー・ダンロップ・リンゼイ(1879-1952)。アーネスト・バーカーと並ぶ現代イギリスの政治学者、道徳哲学者。オックスフォード大学副総長、ベイリオル・カレッジ学長をつとめた。

大澤 麦 (おおさわ・むぎ)
1987年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1993年明治学院大学大学院法学研究科博士後期課程修了、博士(法学)取得。聖学院大学総合研究所専任講師。ヨーロッパ政治思想史専攻。

澁谷 浩 (しぶや・ひろし)
早稲田大学大学院政治学研究科博士課程修了。政治学博士。聖学院大学政治経済学部教授。明治学院大学名誉教授。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

<訳者序論> ピューリタン革命における「パトニー討論」――その背景と政治思想的意義(大澤 麦)
 はじめに
 1.「クラーク文書」について
 2.ピューリタン革命と政治の問題
 3.第一次内戦とニュー・モデル軍
 4.パトニーへの道――1646〜7軍の政治情勢
 5.「パトニー討論」の進行状況
 おわりに

パトニー討論
 討論第一日(1647年10月28日木曜日)
 討論第二日(1647年10月29日金曜日)
 討論第三日(1647年11月1日月曜日)

付録「パトニー討論」関連文書
 付録1 軍の厳粛なる契約(1647年6月5日)
 付録2 軍の建議(1647年6月14日)
 付録3 提案要綱(1647年8月1日)
 付録4 軍の真実なる主張(1647年10月15日)
 付録5 人民協約(1647年11月3日)