ソーシャルワークを支える宗教の視点 : その意義と課題

編著者ラインホールド・ニーバー 著、髙橋義文、西川淑子 訳
判型四六判
ページ数220 ページ
製本上製
発行日2010年02月
ISBN978-4-915832-88-8 C0036
定価2,200円(10%税込)
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内容紹介

本書が書かれた1930年代のアメリカは、経済不況による凄まじい格差社会が到来していた。しかし社会の公正を実現するための「社会福祉事業」はあまりに理想主義的で、個人主義的で、感傷主義的で、機能していないという問題状況があった。著者は、「社会の経済的再編成」「社会組織再編」「社会の政治的な再編成」という壮大な社会構想のもとで、本来あるべき社会福祉の姿を提示する。

編著者プロフィール

ラインホールド・ニーバー(Reinhold Niebuhr)
20世紀アメリカを代表する神学者(1892-1971)。神学者であるばかりでなく、社会倫理学者、政治哲学者でもあり、キリスト教世界のみならず、幅広く社会の諸問題、とりわけ国際関係を含む政治の領域で多く発言した文明評論家であるとともに、実際に、政治の領域を中心に社会に深く関わった実践的活動家。

髙橋 義文(たかはし・よしぶみ)
 アンドリューズ大学大学院修士課程および東京神学大学大学院博士課程修了。神学博士(東京神学大学)。三育学院短期大学教授・学長、エモリー大学客員研究員を経て、現在、聖学院大学大学院・総合研究所教授。

西川 淑子(にしかわ・としこ)
同志社大学大学院文学研究科修士課程修了。龍谷大学社会学部臨床福祉学科准教授。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

まえがき  (ラインホルド・ニーバー)
序文  (ポーター・R・リー)
第一章 ソーシャルワークの歴史における宗教
第二章 宗教に基づく慈善の限界
第三章 精神と社会の健全さの原動力としての宗教
第四章 個人と社会における不適応の原因としての宗教
第五章 ソーシャルワーカーの原動力としての宗教
第六章 現代における宗教とソーシャルアクション

◇解説◇
ソーシャルワークにおける宗教――ニーバーの視点  (髙橋義文)
社会福祉の視点から本書を読む  (西川淑子)