精神保健福祉士の専門性構築の経過とスーパービジョン

シリーズ人間福祉スーパービジョン研究1
編著者聖学院大学人間福祉スーパービジョンセンター 編
柏木 昭、大野和男、相川章子 著
判型A5判
ページ数84 ページ
製本並製
発行日2023年04月
ISBN978-4-909891-14-3
定価1,980円(10%税込)
在庫あり

内容紹介

ソーシャルワークの専門性として、常に変化をしつづける社会を見据える視点(「人と状況の全体性」)とともに、その根底には、時代や状況にかかわらず不変である共につくる相互包括的関係性としての「かかわり」と「自己決定」がある。長年にわたり、その重要性を説き、実践してこられた柏木昭、大野和男両先生が、「Y問題」に始まる専門性の構築過程と、そもそも「スーパービジョンとは何か」について語りかける。

編著者プロフィール

大野和男(おおの・かずお)
社会福祉士、精神保健福祉士。公益社団法人日本精神保健福祉士協会理事長を経て、相談役。NPO法人ドレミファ会副理事長。NPO法人精神障害者のあすの福祉をよくする三浦市民の会ぴあ三浦の相談役。聖学院大学人間福祉スーパービジョンセンター・スーパーバイザー。 1943年生まれ。1966年より神奈川県の福祉職として精神科病院県立せりがや園、今の県立精神医療センターせりがや病院や県立長浜病院、こども医療センター重症心身障碍児施設、県立の精神福祉センター、三崎保健所などで勤務の後、社会事業大学専門職大学院教授、聖学院大学非常勤講師などを務めた。

柏木 昭(かしわぎ・あきら)
聖学院大学名誉教授、聖学院大学総合研究所名誉教授。公益社団法人日本精神保健福祉士協会名誉会長。聖学院大学人間福祉スーパービジョンセンター顧問。1927年生まれ。1954年ボストン大学スクールオブソーシャルワーク卒業、1955~1987年国立精神衛生研究所、1964年WHO研究員として英国留学。同年日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会初代理事長。淑徳大学、聖学院大学、聖学院大学大学院人間福祉学研究科教授等を経て、現在、同大学総合研究所名誉教授、同人間福祉スーパービジョンセンター顧問。日本デイケア学会理事長(2005~2008年)、NPO法人けやき精神保健福祉会理事長(東京都杉並区)。

相川章子(あいかわ・あやこ)
精神保健福祉士。聖学院大学心理福祉学部心理福祉学科教授、聖学院大学人間福祉スーパービジョンセンター長。
淑徳大学大学院社会福祉学研究科社会福祉学専攻修士課程修了、大正大学大学院人間学研究科福祉・臨床心理学専攻博士課程社会福祉コース修了。博士(人間学)。 国立精神・神経センター精神保健研究所、やどかりの里、都内保健所デイケアグループワーカー、精神障害者通所授産施設またたびの家PSW、地域生活支援センターMOTA(モタ)所長などを経て現職。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

序章 保護する責任の現在地――本書の視座と方向性
第Ⅰ章 PSW の「スーパービジョン」の背景 (大野和男)
第Ⅱ章 「三原則」の自覚にいたるスーパービジョン(柏木 昭)
第Ⅲ章 参加者とともに
第Ⅳ章 スーパービジョンの必要性と価値――おふたりの講演を受けて(相川章子)

【資料】
 資料1:日本精神医学ソーシャル・ワーカー協会宣言(札幌宣言)
 資料2:精神保健福祉士の倫理綱領
 資料3:精神科ソーシャル・ワーカー業務指針
 資料4:「精神疾患患者を囲い込み」『産経新聞』2015年7月24日、1面
 資料5:「精神疾患患者を〝食い物〟」『産経新聞』2015年7月24日、26面