スピリチュアルな存在として : 人間観・価値観の問い直し

シリーズスピリチュアルケアを学ぶ7
編著者窪寺俊之 編著
判型A5判
ページ数269 ページ
製本並製
発行日2016年10月
ISBN978-4-907113-19-3 C0311
定価2,530円(10%税込)
在庫あり

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内容紹介

シリーズ最終巻。ケアの実践に先立って、スピリチュアリティの観点から人間観・価値観を問い直す一冊。
〈スピリチュアルケアを学ぶ〉シリーズが立ってきた基盤は、単なる理論的探究ではありません。「いのち」の場での苦難の中で生きる人間を常に意識してきました。学問のための研究ではなく、悩める人や病床で苦しむ人と共に生きるための研究を目指すものです。
傷ついた「いのち」を癒やし、「いのち」の本来のあり方を回復し、「いのち」を輝かせるためにスピリチュアルケアがいかに貢献するか、という問題を扱っています。

編著者プロフィール

窪寺 俊之(くぼでら・としゆき)
聖学院大学客員教授。 1939年生まれ。博士(人間科学、大阪大学)。埼玉大学卒業(教育学部)、東京都立大学大学院(臨床心理学)に学ぶ。米国エモリー大学神学部卒(神学)、コロンビア神学大学大学院卒(牧会学)。米国、リッチモンド記念病院(ヴァージニア州)と淀川キリスト病院(大阪市)でチャプレン(病院付牧師)。イーストベイ・フリーメソジスト教会牧師(米国、 サンフランシスコ市)。関西学院大学神学部教授、聖学院大学人間福祉学部教授(こども心理学科長)、聖学院大学大学院教授を経て現職。日本臨床死生学会常任理事、スピリチュアルケア学会常任理事、日本神学会会員、日本福音主義神学会会員、日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団評議員。

アルフォンスデーケン(Alfons Deeken)
上智大学名誉教授。カトリック司祭。 1932年ドイツ生まれ。1959年来日。1973年フォーダム大学大学院(ニューヨーク)で哲学博士の学位(Ph.D.)を取得。以後30年にわたり、上智大学で「死の哲学」などの講義を担当。「東京・生と死を考える会」、「生と死を考える会全国協議会」名誉会長。1991年全米死生学財団賞、第39回菊池寛賞、1998年ドイツ功労十字勲章、1999年第15回東京都文化賞および第8回若月賞などを受賞。

田村 綾子(たむら・あやこ)
聖学院大学人間福祉学部人間福祉学科教授。精神保健福祉士。 明治学院大学大学院社会福祉専攻博士後期課程満期修了。医療法人丹沢病院にて1990~2006年、精神保健福祉士として勤務。2011年度より聖学院大学に勤務。公益社団法人日本精神保健福祉士協会副会長・研修センター長・認定スーパーバイザー。(株)日立製作所情報・通信システム社ITプラットフォーム事業部健康管理センター精神保健福祉士(非常勤)。

関 正勝(せき・まさかつ)
立教大学名誉教授。ヤマザキ学園大学理事。聖路加国際病院(嘱託)チャプレン。日本聖公会司祭。 1961年立教大学文学部キリスト教学科卒業、1964年立教大学大学院文学研究科組織神学専攻修士課程終了、1965年聖公会神学院卒業。1968~69年ケンブリッジ大学ウェスレー・ハウス留学。その後、立教大学文学部キリスト教学科、後にコミュニティ福祉学部教授、聖公会神学院校長等を歴任。2014年9月より聖学院大学人間福祉学部こども心理学科非常勤講師。

阿久戸 光晴(あくど・みつはる)
学校法人聖学院理事長兼院長。聖学院大学教授。 1951年生まれ。一橋大学社会学部・法学部卒。住友化学工業株式会社勤務を経て、東京神学大学博士課程前期修了後、米国エモリー大学神学部大学院ほかに学ぶ。その傍ら聖学院大学および聖学院アトランタ国際学校開設業務を担当。その後、聖学院大学宗教主任兼助教授、聖学院大学学長を経て現職。その他、日本聖書協会新翻訳事業検討委員、荒川区不正防止委員会委員長など。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

第Ⅰ部

心へのケアと癒やし――スピリチュアリティとユーモア  (アルフォンス・デーケン)
  死を見つめる/スピリチュアリティとは/
  スピリチュアルケアに携わる人に望ましい基本的な態度/おわりに

身の病とたましいのケア――大切だけれど忘れがちなこと (田村綾子)
  はじめに/心身の病が人に与える影響とそのケア/
  生き直しの支援/死にゆく人への支援/おわりに

押しつけられた健康観から自由に――〝健康〟が義務となる検査社会の中で (関 正勝)
  はじめに/検査社会の到来/つくられる健康観/生命倫理の問題/
  健康観への挑戦――多様性(個性)を生き、生かす共生社会へ/スピリチュアリティと健康観

二一世紀社会へのスピリチュアリティ論の貢献――平和とスピリチュアリティ (阿久戸光晴)
  はじめに/スピリチュアリティとは何か/スピリチュアリティ論が強く意識されるに至った背景/
  スピリチュアリティ論の基礎づけ/平和論へのスピリチュアリティ論適用の試み/むすび
  【質疑応答より】テロの抑制――人間性の尊重から

第Ⅱ部

スピリチュアルケアの可能性 ――精神科領域におけるニーズおよび担い手としてのソーシャルワーカー (田村綾子)
  一 はじめに
  二 精神障害のある人のスピリチュアリティとスピリチュアルケア
  三 事例に見る精神科病院における看取りの現状
  四 まとめ

祈りのスピリチュアルケア――宗教や信仰を持たない人への「執り成しの祈り」 (窪寺俊之)
  一 はじめに
  二 「瞑想」と「執り成しの祈り」の相違点
  三 「執り成しの祈り」の役割
  四 N・A・キルクウッドとS・ヒルトナーの「執り成しの祈り」の分析
  五 寄り添い型の「執り成しの祈り」
  六 スピリチュアルケアの一つとしての「執り成しの祈りのケア」
  七 むすび