人間としての尊厳を守るために :国際人道支援と食のセーフティネットの構築

編著者ヨハン・セルス、
チャールズ・E・マクジルトン 著
判型A5判
ページ数76 ページ
製本並製
発行日2012年05月
ISBN978-4-915832-98-7 C0036
定価770円(10%税込)
在庫あり

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内容紹介

ヨハン・セルス氏は、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)駐日代表として難民支援にあたっている。チャールズ・E・マクジルトン氏は、自ら日本の「困窮者」としての生活を送り、「セカンドハーベスト・ジャパン」というNPOを立ち上げ、食べ物を必要としている人々に食料品を提供する活動を展開。本書は人間の尊厳に立ち、人間の尊厳に向かう「当事者」として活動する2人の講演をもとにまとめられている。

編著者プロフィール

ヨハン・セルス(Johan Cels)
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表。 UNHCR職員として、香港、イラク北部、トルコ東部、ブルガリア、スイス、エチオピア、アメリカなど世界各地で18年以上任務にあたり、2008年9月、UNHCR駐日代表に着任。着任前は、ニューヨークにて、平和と安全担当のシニア・ポリシー・アドバイザーとして、スーダン、チャド、ソマリアに重点を置き、同時に、紛争後の復興計画と平和構築戦略を担った。また、元国連難民高等弁務官、緒方貞子氏とアマルティア・セン氏が共同議長を務めた人間の安全保障委員会でプロジェクト・リーダーを務めた。ノートルダム大学国際関係学博士号取得。

チャールズ・E・マクジルトン Charles E. McJilton
セカンドハーベスト・ジャパン理事長。 1963年米モンタナ州生まれ。1982年海軍に入隊。1984年にアメリカ海軍横須賀基地に配属となり初来日。1991年に「東アジアの安全保障政策」を学ぶために上智大に留学。同年から東京・山谷で炊き出し、1999年から小規模ながら現在の活動を始める。1997年1月~1998年4月には隅田川川沿いでの生活も経験。2002年3月NPO法人フードボート Food Bank Japanを設立(2004年、セカンドハーベスト・ジャパンに改称)。2010年「セカンドハーベスト・ジャパン」は毎日社会福祉顕彰を受賞。現在、日本におけるフードバンキングの促進者、および奉仕活動のコーディネーターとして活躍中。

上記内容は本書刊行時のものです。

目次

☆ 国際人権とは何か
――日本における難民認定と出入国管理の現状から考える
(ヨハン・セルス/小松﨑利明 訳)
UNHCRの活動
世界の難民状況
人道的支援とは
  保護および緊急支援/帰還・再定住プログラム
日本おける難民の保護
  難民申請の数/日本の難民認定手続き
◇ 質疑応答 ◇

☆ すべての人々に食べ物を――フードバンクの挑戦(チャールズ・E・マクジルトン)
私の活動のはじまり
私の責任ですることは何か
日本の貧困の実際
「セカンドハーベスト・ジャパン」の活動
  「セカンドハーベスト」の4つの活動
  「セカンドハーベスト」が企業に与える4つの利益
  「セカンドハーベスト」の活動を継続させるポイント
活動の優先順位について
活動の精神